− 夏休み明けに一服 −
|
|
プロローグ | 船がどれくらい揺れるかを心配しながらも、6000円を節約すべく初めて柳井をやめて大島の伊保田に降りることにした。何でも初めては楽しい。 | |
フェリーの旅は 揺れないと悪くない フェリーの旅は 近いと悪くない フェリーの旅は 慣れると悪くない |
||
瀬戸内に浮かぶ周防大島伊保田港 |
||
|
||
宇部の巻 | 長男が山口に住んで6年が過ぎたというのに、すぐ傍にある有名な常盤公園に一度も行ったことがなかった。台風が通過して風の強い中、初めて公園内に足を踏み入れた。 | |
山口大学工学部 社会建設工学科 臨床トンネル研究所 彼は、 右のビルの一番上の 左端の窓から外を 眺めるのが日課とか おい今から窓際か |
|
|||
これが常盤公園。 左上の裸婦像から始まって風速計も重なった棺おけも 薪の山も蜘蛛と蜘蛛の巣も全部「芸術」らしい。 てっちゃんには、強風に折れそうになりながら喘いでいる右下の木が 一番芸術に近い気がした。 やれやれ。 |
|
|||||||||
津和野の巻 | よく、萩・津和野と並べて称される。萩は過去に数回行っているので大体の様子は分かる。しかし、津和野は初めてだった。こんな辺鄙な場所に何があるっていうんだろう。 | ||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
|
散歩の途中、ある一軒の玄関先に目が止まった。 可愛い! 日頃、この手のものにはあまり心の動かないボンクラでも この三体には自然に微笑みがこぼれた 津和野ひとり旅の最大の収穫の瞬間 |
|
|||||||||||||||||||||
エピローグ | 昼過ぎに津和野の町を離れ、出口の真紅の鳥居を後にした。名前の分からない峠を越え、一路、周防大島(屋代島)へ。島に渡る橋も島から見える海の色も美しかった。最後に伊保田の赤い灯台を見た時、今回の旅の終わりを感じた。 | ||||||||||||||||||||
|
後記 ひとり旅は気ままで良いなんて周りは言うが、功罪は様々だ。 自分の世界にどっぷりと浸かることもできるが、寂しさも連れて歩かなくてはならない。 不倫旅行がご所望の方もいるようだが、期待と気疲れはどちらに軍配は上がるのだろうか。 期待に期待しているうちは精々そういう旅があっても良いのかも知れない。 私は近年、車でしか旅に出られない。最悪、レンタカーだ。 行きたい所に行きたい時間に行きたい道を通る。これが旅だと思う。 さぞかしJRの旅はハンドルを持たないのだから楽なことだろう。 しかし、翼のない鳥じゃ仕様がない。足のないペリカンには旅はできない。 知らない町を歩いてみたい。どこか遠くへ行ってみたい。 誰にでもあるこの要求は、現実からの乖離であり自分の日常からの乖離に他ならない。 しかし、旅に出て出くわすのは現実の自分自身であり、マクロな、そしてミクロな自分である。 だから、旅は良いんだと思う。だから、人間は旅に出たがるのだと思う。 小さな旅に出て、遭ったこと思ったことを列ねる経験は病みつきになりそうだ。 デジカメと記憶が勝手なドラマを次から次に作ってくれる。 旅の記憶が一つのまとまった形で残っていくことに喜びを感じているのは 他の誰もない、自分自身なのだろう。さて、次は。。。 |
最後までおつきあいをありがとうございました。 |